数年ぶりに赤木とエレベーターで再会してから、私の頭の中はアムウェイ一色だった。
子供が出来た事がきっかけで、堅気になって早いものでもう一年半。
妻は女から母親に換わり。肉体関係もなくなり。
私にも父親になる事を望んでいた。
子供は可愛かったし。堅気が嫌だった訳ではなかった。
勿論、父親としての人生が嫌だった訳でもなかった。
しかし、学歴も手に職も何もない自分はこのまま真面目に働いていても最高でドカタの親方レベル。
たった一度の人生。せっかく男として生まれて来たのに本当にこのまま終わっていいのだろうか?
毎日毎日。そんな事を考えながら過ごしていた。
そこへ突然降って沸いて来た謎のビジネス【アムウェイ】
ねずみ講!友達無くす!と妻は大反対!
しかしこの時の私を止める事は誰にも出来なかった。
そして、今、赤木の車に乗せられて。目的のジムショに到着した。
[赤]:ハイ降りて。
[私]:こ、ここか!?
[赤]:うん。カマシ入ってるやろ。
そこは、地元では有名なマンションだった。
[赤]:家賃、35万やからな。
当時私は市営の団地に居たので家賃二万七千円。まぁこれは安すぎますが。
大阪の端の方で駅も何もないドが付く田舎で三十五万。確かに十分カマシが効いてる。
[赤]:いいよ。入って。
[私]:おじゃましまーす
中に入ると奥にリビングがありソファーに一人いかにもベルサーチってシャツを着て座っている。
その周りを十数人が囲んで何やらメモをしているようだ。
赤木は会釈しながらソファーの人間に近づき
[赤]:おはようございます。この間話してたピーです。
[私]:はじめましてピーです。
[中]:ああどうも中田です。赤木から噂か聞いてるよ。終わったらまたゆっくり話しよう。
[私]:あぁどうも。
[赤]:こっちこっち。
赤木に呼ばれて私は四畳半位の部屋に入れられた。
[私]:あいつ何やねん。
[赤]:だれ?中田さん?あの人はエメラルドで来月ダイヤモンドになる人。まぁ時の人ってとこかな。
[私]:ふーん。あいつよりエラなる方法あるんか?
[赤]:やる気満々やな。勿論あるよ。なかったら、ねずみ講やん。
そこへ女に連れられて18位の男の子が2人やって来た。
女は赤木に「赤木さん。お願いします。」と丁寧に頭を下げると、
赤木はさわやかなスマイルテで「OK!まかしといて」と答えていた。
女は笑顔で二人を置いて去っていった。
二人はとても緊張しているようで一言もしゃべらないで下を見ている。隣に座っている私があまりにもガラが悪かったからかもしれないが。
[赤]:じゃ。はじめましょうか?緊張してますね。今日は別に何か売るとかそんな話じゃないから気楽に聞いてね。
[男]:あっハイ
そう言うと赤木は、アムウェイの会社について語りだした。
ココで説明すると長くなるので別の機会に説明するが、全世界に子会社を持っていて。アメリカではかなりの会社である。って事。少なくても違法な会社ではないようだった。
[赤]:じゃ何を扱っているかと言うと、たくさんあり過ぎて今日一日では説明できないので代表的な食器洗いの洗剤。洗濯洗剤を見てもらいます。心配しないで今日は買うとかそんな話じゃないので。
と言いながら実験見たいな事をはじめた。。
両方説明すると長くなるので食器洗いについて軽く説明すると。
まず。真中をマジックで区切ってある鏡の上にサラダ油を小さじ一杯程度載せます。線を挟んで二箇所に。
片一方の油へママレモン
もう一方へAmwayのディッシュドロップ
両方を指で混ぜていきます。
そうすると、ママレモンの方は当然、乳化状になって真っ白のドロドロになります。
で、ディッシュドロップの方は混ぜてる段階ですでに下に流れていってサラサラ落ちてるって感じです。
途中から参加しているさっきの女は、「なぁ!凄いやろ!」と二人に言っていた。そいつらもそいつらでスゴーイって。感動している。
しかし。ママレモンは原液。ディッシュドロップは水で薄めています。
赤木はママレモンを入れる時に、
[赤]:ママレモンの裏を見ると水で薄めて下さいと書いています。でも薄めてる家なんかないでしょ!もし薄めて置いていたら品質が落ちますよって書いています。だからこのまま使います。
と、早口で小さい声だが力強く言い訳をしていた。
別に薄めなくても洗う時に水は使うやろ!と突っ込める空気ではありません。
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商品を二つ見た後に
[赤]:どうでした?凄いでしょ。この商品を使ってるだけでも得なんですが、今日はそんな話じゃなくて、ビジネスとして話を聞きに来たと思うんです。誘われた人は、なんか買わされそうと思ったかもしれません。宗教の誘いと思ったかもしれません。だけどこれから話すマーケティングプランをもし理解する事が出来たらきっと今日誘ってくれた事を感謝しますよ。
と、前置きをして本題のビジネスの話しを始めた。